ついつい不要な一言を加えてしまう…その原因と解決策とは?

こんにちは。
皆さんは、会話の中で、何も悪い事を言った覚えはないのに「そんな言い方はないんじゃない?」と言われたり、
「きみの言う事って、まわりくどいんだよね」と言われたりしたことはありませんか?

または自分で、「あっ・・・、さっきの一言は不要だったな」と後悔したことはありませんか?

私は沢山あります。
人から指摘された事もありますし、自分で後から思い返して脳内反省会で苦しんだ回数は数え切れません。

今回はそんな場面について、具体例を用いてわかるようになりましょう。

「この一言は不要だったな・・・」の具体例 その1

たとえば具体的に、どのような一言が不要だったのでしょうか?
具体例を見てみましょう。

まいちゃん
まいちゃん

ねえねえ、週末に映画見に行こうよ!いま流行っている『〇〇〇(映画名)』を観たいんだ!

たけし君
たけし君

せっかくのお誘いだけど、『〇〇〇(映画名)』はSNSで評判悪かったから、僕はやめておくよ!

まいちゃん
まいちゃん

・・・・・・・・


はい。
たけし君の回答は、まいちゃんのお誘いに対して、不要な一言がありましたね。
そうです。「SNSで評判悪かったから」という一言は不要ですね。

まいちゃん自身は、その映画を楽しみにしているのですからね。
相手が楽しみにしているものに対して、「SNSで評判悪かった」というネガティブ情報を与えてしまうと、
せっかくの楽しみな気持ちに水を差してしまいます。

今回の具体例で大切なことは、次の2点です。
 ・まいちゃんは、その映画を「観たい」と思っている、ということ。
 ・たけし君は、お誘いを断りたいと思っている、ということ。

この2点を大切にしながら、ベストな回答としては、

たけし君
たけし君

せっかくのお誘いだけど、今回は遠慮しておくよ!

そうです。この一言だけでよいのです。
まいちゃんの「観たい」という気持ちも尊重しつつ、たけし君の「断りたい」という気持ちも貫けつつ、
ネガティブ要素を感じさせない言い回しになっていますね!

無理に会話を肉付けしようする必要はないのです!

「この一言は不要だったな・・・」の具体例 その2

具体例その1は分かりやすかったですが、
また別の場面で、少し気付きにくい具体例をみてみましょう。

部長
部長

たけし君、お願いしていたAの書類は、完成したかな?

たけし君
たけし君

ええと、Aの書類を依頼されたタイミングで同時に別の業務が立て込んでいたため、まだ完成していません。

部長
部長

まだなのですね。急いでくださいね。


職場でこのようなやり取りをしたことはありませんか?
ありのままを答えたはずなのに、なんとなく部長が腑に落ちなさそうな顔をしていますね。

部長の腑に落ちなさそうな顔の理由は、
たけし君の回答が、完成していない理由を長々と付け加えてしまっている事にあります。

この場面のベストな回答としては、

Aの書類はまだ完成していません。

この一言だけでいいのです!
完成していない理由については、聞かれるまでは言わなくてよいのです。
むしろ聞かれていないのに理由から話してしまうと、言い訳のように捉えられてしまうリスクもあります。

そうです。無理に会話を肉付けしようする必要はないのです!

なぜ不要な一言を付け加えてしまうのか?原因は?

それでは、なぜ不要な一言を付け加えてしまうのでしょうか?
そこには心理的な背景が影響している可能性があります。

上記のような具体例に心当たりのある方は、責任感が強く、真面目で几帳面な方によく見られます。
そして些細な細かい場面でも気を配れる半面、完璧を求めすぎて自信を持てないタイプの方ではないでしょうか?

不要な一言を付け加えてしまう原因は、
ズバリ「語弊のないようにしっかりと事実を説明しようとしてしまうから」だと私は考えています。

語弊のないようにしっかりと事実を説明してしまう事が原因…?

しっかりと事実を説明してしまう事が原因とは、一体どういう事なのでしょうか。

ここで、具体例その1のたけし君を思い出してください。
まいちゃんに映画へ行こうと誘われたたけし君は、SNSで評判が悪かったため気が乗らず断りたかったのですが、
この「SNSで評判が悪いから」という部分は、たけし君にとっては「紛れもない事実」なのです。
そして、それはたけし君の「本音」なのです。

また、具体例2のたけし君を見てみると、
部長に資料が完成したのかを質問されたのに、完成していない理由から話し出してしまいましたが、
「書類を依頼されたタイミングで同時に別の業務が立て込んでいた事」というのはたけし君にとって「紛れもない事実」です。
これが書類の完成が遅れた理由であり、本音なのです。

ここでポイントなのが、「紛れもない事実」と「本音」というキーワードです。

「紛れもない事実」や「本音」は常に伝えるべき?

たけし君にとっての「紛れもない事実」や「本音」は、
どの場面、誰とのどの会話でも必ず伝えるべきなのでしょうか?

私は、「紛れもない事実」や「本音」は、必ずしも伝える必要はないのだと考えています。

確かに、事実や本音をきちんと伝える事によって、すれ違いや誤解がなくなる場面はあります。
そういった場面では積極的に事実や本音は伝えていく必要があります。

しかし、「必ずしも、事実や本音を伝える事が必要というわけではない」のです。

具体例1では、本音を伝えないほうが、まいちゃんの気分を害さずに済んだように思います。
具体例2では、事実を伝えないほうが、部長の質問にスムーズに答えられたように思います。

このように、事実や本音を伝える事が、かえってマイナスに変わってしまう場面もあるのです。
たとえ事実でも、本音でも、心の中だけにしまっておく方が上手くいくこともあるのです。

解決策:たとえ事実でも、場合によっては心の中にしまっておく事も大切。

責任感が強く、真面目で几帳面な方は、
事実なのだからしっかりと相手に伝えて理解してもらわないといけない、と思ってしまいがちです。
しかし、人間関係のコミュニケーションには、相手の数だけ正解の数があるのです。正解は一つだけではないのです。

必ずすべての場面で、事実を伝えないといけない、という固定観念を思い切って捨ててみましょう。
断捨離と同じで、言葉の断捨離も必要な場面があると思うのです。

皆さんのコミュニケーションの悩みが、少しでも解消される事を祈りつつ、
この投稿を締めくくらせていただきます。

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